RSウイルス感染症とは?

RSウイルス(Respiratory Sincytial Virus)感染症は乳幼児に多くみられる呼吸器の感染症で、発熱やせき、鼻水など風邪に似た症状を起こします。
重症化すると細気管支炎や肺炎につながることがあり、特に生後6か月未満の赤ちゃんは注意が必要です。細気管支炎や肺炎などの下気道炎を引き起こして重症化し、強い咳やゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴、呼吸困難などの症状がみられるようになります。

この感染症を予防するための妊婦さん向けワクチンは、日本では2024年から導入された新しいワクチンです。
妊娠中にお母さんが接種することで抗体が赤ちゃんに移行し、生まれてすぐからおよそ5〜6か月間、赤ちゃんを守る効果が期待できます。

ワクチン接種

接種の時期について

RSウイルスの流行は秋から冬にかけて多くみられます。
妊娠24週〜36週頃の接種が望ましいとされており、この時期に接種することで出産までにしっかり抗体を赤ちゃんに届けることができます。詳しい時期は妊娠週数や出産予定日をもとに医師とご相談ください。

費用

Fee

当院での接種費用は 30,000円(税込) です。
接種は基本的に1回で終了です。
接種費用は自費(自由診療)となります。

2025年9月現在

妊婦さんにとってのメリットと注意点

  • 赤ちゃんが生後早期からRSウイルスに感染した場合の重症化リスクを減らすことができます。
  • 赤ちゃん自身がワクチンを打てない時期(生後すぐ〜数か月間)に抗体で守ることができる点が大きな利点です。
  • 妊婦さんご自身も感染予防につながる可能性があります。
  • 接種部位の腫れや発赤、発熱など、一時的な副反応がみられることがあります。
  • ワクチンによる完全な予防が保証されるわけではなく、感染をゼロにできるものではありません。
  • 妊婦さんの体調や既往症によっては接種できない場合があります。

特に注意が必要なケース

治療について

RSウイルス感染症には有効な治療法はまだ確立されていません。
そのため、基本的には症状を和らげるための対症療法や呼吸を助ける治療が中心となります。呼吸が苦しくなるなど重い症状がみられる場合は入院し、酸素投与や人工呼吸器などで対応します。

厚生労働省HPはこちら

接種希望の方は「予約」をお願いいたします

妊婦さんが接種するRSウイルスワクチン(母子免疫型ワクチン)は、お母さんの体内で作られた抗体が胎盤を通して赤ちゃんに移ります。

・赤ちゃんを守る効果は生後すぐから始まり、およそ5〜6か月間持続するとされています。
・特にRSウイルスが重症化しやすい「生後3か月ごろまで」をしっかりカバーできることが大きな利点です。
・その後は赤ちゃん自身の免疫が発達していきますが、ワクチンによる抗体は少しずつ減っていきます。

ご不明な点や接種をご希望の方は、当院受付までお気軽にメールでのお問い合わせや(お電話・075-882-3800)ください。