京都市内の毎年7月には、山鉾が立ち並び町全体が華やかな雰囲気に包まれます。
その華やかな山鉾のひとつに「占出山(うらでやま)」があります。

前祭(さきまつり)の期間中、四条通の一角に姿を現すこの山は妊娠中にもかかわらず出陣し、戦に勝利した後に無事出産されたという伝説を持つ「神功皇后(じんぐうこうごう)」をお祀りしています。

そのご神徳から、古くより安産・子授けの神様として厚く信仰されてきました。

とくに祇園祭の宵山(7月14日〜16日)になると、夏の夕暮れに提灯の灯が揺れ、浴衣姿の人々が行き交う中、占出山の前には多くの妊婦さんやご家族が訪れます。

腹帯や安産守りを授かり、静かに手を合わせる姿は賑やかな祭りの中にも穏やかで優しい祈りの時間が流れています。

特に授与される腹帯は、神功皇后の故事にちなんで大切にされ出産を控えた方の心の支えとなっています。

祇園祭で安産祈願をされる場合(2025年)

混雑が比較的少ない午前中や夕方の早い時間にお出かけすること。
体への負担を考えると、朝の山鉾見学や午後の早い時間帯の散策が安心ですね。

水分補給とこまめな休憩も忘れずに。カフェや百貨店の休憩スペースを上手に利用し、体調の変化があればすぐに涼しい場所で休んでください。
可能であれば、ご家族やパートナーと一緒に行動することでより安心して過ごせます。

祇園祭は赤ちゃんを迎える前に京都の伝統を感じられる貴重な機会です。
無理のない範囲で、心に残るひとときをお過ごしください。

当院では

院内の待合室や診察室の一角には、京都・占出山をはじめとした安産の神様にちなんだ絵馬やお札を掲げています。
これらは医師やスタッフが実際に足を運び、祇園祭の期間中に安産祈願を行ったものです。
一枚一枚に「すべての妊婦さんが元気に、笑顔で出産の日を迎えられますように」との想いを込めています。

最後に
「占出山(うらでやま)」は四条烏丸交差点の北西あたりになります。

柏木産婦人科では、妊娠中の過ごし方やご相談も随時承っております。
お気軽にお声かけください。